お願いフルーツ「その他」

お魚と不要不急

お魚と不要不急
ラジオで魚のことを
話題にするとき、
魚のことを歌っている曲を
かけたりするわけですが、
私の場合、多用するのが、
ボ・ガンボスの「魚ごっこ」、
山下達郎の「踊ろよ、フィッシュ」、
ミシェルミチナの
「ミスターフィッシュ」などです。

あとはラジオでは
使う機会がないんですが、
日本でいちばん有名だといっても
過言ではないのが、
サザエさんの主題歌でしょう。

お魚くわえたどら猫を
追いかける歌ですが、
さて、たの「お魚」は
どんな魚なんでしょう?
言語学者の金田一秀穂さんが
学生に尋ねてみたところ、
「サンマでは大きすぎる」
「サバも無理だろう」
「南蛮漬けにしようと買ってきた
イワシか小アジではないか」
「調理途中だった
マグロの切り身に違いない」
いろんな推理が飛び出したそうです。

私はどういう訳か、
横向きの長細いサンマの
胴体の部分にかじりつきながら、
走り去る猫を
思い浮かべておったので、
人によってイメージというのは
いろいろあるものだと驚きました。

曖昧な言葉といえば、
「不要不急」はどうでしょう。
広辞苑には、
「どうしても
必要というわけでもなく、
急いでする必要もないこと」と
あります。
曖昧な言葉なので、
捉え方は人それぞれですし、
何が不要不急かも人それぞれ。
散歩や旅行、映画、演劇、音楽鑑賞、スポーツ観戦・・
ある人にとっては不要不急でも、
ある人にとっては
不要不急ではありません。

言葉というのは 曖昧であるほど、
捉え方は人それぞれになるものです。
そのぼんやりとして、
輪郭が見えにくいところが、
時に為政者には
悪利用されたりするのでしょう。

できる限り誤解のないように、
これでもかというくらいに
度をきつくした眼鏡のような
文体で書かれた日本国憲法でさえ、
曲解されがちなわけですから、
曖昧な言葉の悪用には
十分気を付けねばなりません。

ところで「不要不急」は、
「どうしても
必要というわけでもなく、
急いでする必要もないこと」ですが、「不要」だけなら、
「必要でないこと」
「いらないこと」を指します。

政府が行う1人10万円の
特別定額給付金の
「郵送申請書」には、
「給付対象者」の部分に、
同一世帯の給付対象者全員の名前と
生年月日が
印字されているらしいですが、
(らしいと書いていることから
想像できるかと思いますが、
まだ届いておりません)
その右側に
「給付金の受給を
希望されない方は×印を
ご記入ください」
と記されています。
果たしてこのチェック項目は
本当に「必要」なものなのかしら。

この項目を「受給を希望する方」の
確認と勘違いするケースが
出ているそうです。
それはそれで、
もっと気をつけんかい、
とは思うわけですが、
要らんことを
チェックさせるなということです。

必要な議事録は作成せず、
必要のないチェック欄が作られて、
クリスマスキャロルが
流れる頃までは、
何が大切なのか、
一人考えてみたいと思っています。
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