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読書の記録 北方謙三『水滸伝』13巻

読書の記録 北方謙三『水滸伝』13巻
北方謙三の『水滸伝』の話ばかり
している気がしますが、
他にもいろいろ読んではいます。

しかし、
1巻から順番に
感想を述べている以上、
途中でやめるわけにもいかず、
なんとか19巻まで、
しっかりと書いていこうと
思っており、今回は13巻。

趙安とか董万とか、
原典に登場しない人物が、
(ひょっとして
登場するかもしれないですが、
出てたとしても
さほど印象的ではない)
幅をきかせて調子に乗って
梁山泊の好漢たちを脅かすので
読んでいて辛くなります。

そのうえ、
呼延灼をはじめとする
武将たちと呉用のソリが合わず
ギスギスしてくるのも辛いのですが
何回読んでも、
やっぱり呉用に対して
「ざまあみろ」と思ってしまうのは
昔から現場を大事にしない人が
嫌いだからでしょうね。

現場のことをよく知らず、
たまにふらっと現れて、
現場にそぐわない、
テキトーな意見を述べて
帰っていくアホがいるでしょう。
呉用はアホではなく、
むしろめちゃくちゃ賢いですが、
その賢さをもってしても、
現場にいないと、
適切な判断ができなくなるのです。

「わかってるつもり」が
いちばん恐ろしい。

呉用レベルの知能の持ち主でさえ、
その落とし穴に陥ってしまう、
という教訓であり、
現場側と幹部側の間には
どう頑張っても齟齬がある、
ということを改めて
教えてくれている
ようでもあります。

それにしても
次から次へと人が死ぬ。
北方謙三が、
好漢が死ぬたびに、
弔い酒をしたというのは
有名な話ですが、
飲みたいから殺したんじゃないか、と思ってしまうくらい、
人が死ぬ。
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