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読書の記録 北方謙三水滸伝14巻

読書の記録 北方謙三水滸伝14巻
北方謙三水滸伝14巻。
ついに梁山泊108星最後の星、
没羽箭張清が出てきます。

石礫の使い手で、
肉眼では到底見えないほどの
スピードで石礫を投じ、
敵を再起不能にしていく華麗さは
水滸伝のなかでは、
小李広花栄と
双璧のカッコよさです。

どれだけ褒め称えたところで、
水滸伝を知らない人には
ピンとこないのでしょうけど、
あの銭形平次の銭投げの
モデルになったのが、
張清の石礫だといえば、
少しくらいは凄いと
思ってもらえるでしょうか。

ただ、
残念ながら
今度は私は銭形平次の銭投げを
知らないので、
その例えのほうが
全くピンとこないのです。
銭形といえば、
とっつぁんですよね。

張清は北方水滸伝では、
その凄まじい石礫の腕前について、
神業のような表現が、
やや抑えられているゆえ、
原典と比べて、
魅力が減っているように感じます。
せっかく最後の最後に
仲間になる好漢なのですから、
もうちょっと強い感じが
強調されてもいいのにと思います。

充分強いように
書かれてはいるのですが、
それでも物足りなさを
感じてしまうのは、
自分自身の
思い入れのせいでしょうね。

浪裏白跳張順なんかも、
物足りなさを感じました。
なにせこちらは
原典では七日七晩水中で過ごせる
化物ですから仕方ないのですが。

そしてついに
官軍との正面衝突。
主要な人物が次から次へと
死んでいきます。
15年ほど前に読んだときより、
その描写が辛く感じるのは
どうしてなのでしょうか。
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