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読書の記録 北方謙三水滸伝16巻

読書の記録 北方謙三水滸伝16巻
16巻まできました。
全19巻です。
ゴールが見えてきました。

16巻は全体が暗い。
候健と戴宗が
梁山泊と官軍の講話のため、
高俅に近づき、
候健は高俅に殺されるのですが、
(殺されるの自体は
16巻ではなかったかもしれない)
殺され方が酷い。酷すぎる。

島耕作シリーズにおける
マフィアの処刑術のような
酷たらしさがあります。
って言ってもわからんか。

しかし、
候健が高俅に殺される前に
高俅のプライドを
傷つけまくる場面が、
めちゃくちゃ痛快ではあります。
あれを痛快やと思ってしまう
私は私が嫌にもなります。

別のところで、
史文恭が今度は柴進の暗殺を
狙います。
史文恭は何巻か前に
晁蓋を暗殺しております。
さらにもう1人大物を狙う、
というわけです。

柴進のついでみたいに
たやすく殺されてしまう
裴宣と、裴宣の事実上の妻、
孫二娘が可愛そうです。
孫二娘が
パートナーを殺されるのは
張青に続いて2人目です。
なんという残酷な星の下に
生まれさせたのか。
いくらなんでもひどすぎる。

梁山泊も公孫勝が、
青蓮寺のボス袁明の暗殺を
狙っています。

表に出てこない、
裏の人間たちの暗い闘いが
クローズアップされる巻です。
暗い気持ちにさせられますが、
こういう人間たちにまで、
光を当てるのが、
北方謙三の流儀なのでしょう。
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