お願いフルーツ「その他」

近頃は盗んだバイクで走り出さない

近頃は盗んだバイクで走り出さない
私は1980年生まれで、
いわゆる「世代」ではないので、
その世界観を
割と冷めた目で見ておりましたが、
亡くなられたとき、
熱狂的ファンの皆様が
大泣きしながら献花している映像は
いまもなお、覚えております。

尾崎豊さんのことですが、
ファンが献花している映像は
ひょっとすると
hideさんの時の映像と
間違えているのかもしれません。

盗んだバイクで走りだす 
行く先も解らぬまま
暗い夜の帳の中へ・・・ 

15の夜の歌詞の世界なんかにも、
共感ってあまりなかったのですが、
少し上の世代になると、
わかるわかる!っていう
感じなんでしょうか。
それともこれは世代の話ではなく、
思想?の問題なのでしょうか。
 
ともかく。
当たり前のことですが、
バイクを盗めば
もちろん「窃盗罪」です。
しかし、校内暴力が吹き荒れた
1980年代、この15の夜の歌詞は 
若者の反逆のシンボル
だったのかもしれないですね。

さっきから、
かもしれないばかりで
ごめんなさいね。
 
そんなバイク盗みが
全国で激減しているそうです。 
30年前に比べて
50分の1にまで減りました。 
主な理由は「防犯対策の向上」
ですが、 神戸新聞などが運営する
ネットサイト
「まいどなニュース」には、 
甲南大学文学部の阿部真大教授の
興味深い分析が掲載されていました。 
 
いわく、 
「バイクは80年代まで
反抗文化の象徴で 
ヤンキーと呼ばれる少年たちと
親和性が高かったのですが、 
90年代以降、
コミュニケーション能力が高い
女性が若者文化を先導し、 
バイクにあこがれる男中心の
価値観自体が廃れた」
というんですね。 

そのうえで、阿部教授は、 
「女性が若者文化をけん引する今は、 
健康的でダイエットにもつながる
自転車が人気です。」としています。 
 
時代はバイクから自転車へ。
教授の言い分について、
詳しくはたぶんまだ、
「まいどなニュース」に
アップされていると思います。
読み物として面白いので、
ぜひ読んでみてください。

さて、
新型コロナウイルスの
感染拡大防止の観点からも、 
自転車が注目されていまして、 
実際、自転車通勤に切り替えた方も
おられるでしょう。

ただ、
先日毎日新聞の社説にも
書かれていましたが、
自転車の走行台数が増えれば、
それだけ事故のリスクは高まります。 
気軽な乗り物とはいえ、
道路交通法上は
自動車と同じ「車両」です。 
利用者は「車道の左側走行が原則」
などの決まりを 
きちんと守る責任があります。 
 
このまま自転車の走行台数が
増えるなら、 
安全を確保するために
自転車レーンなど
走行環境の整備がカギを握ります。 
国土交通省などは
2012年にガイドラインを設けて、 
各地の道路に走行位置が
表示されてきていますが、 
120万キロの道路総延長に対し、 
去年3月時点で整備されたのは
2260キロです。 

せっかく完成しても、
路上駐車でふさがれているところも
目立つといいます。 
(余談ですが、
こういう車至上主義が
まかり通る国であるがゆえに、
大きい力を振りかざして
好き放題する政治が
まかり通ってしまうんでしょうね。)

ヨーロッパでも
今回の新型コロナウイルスの
感染拡大の影響で、 
自転車ユーザーが
増えているんですが、 
あちらでは数十キロの専用路整備に
乗り出した都市もあるそうです。 

さてさて、
日本はどうなんでしょうか。
 行く先は解らぬまま。
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