お願いフルーツ「その他」

読書の記録『平場の月』

読書の記録『平場の月』
幼なじみの男女、
五十歳の恋の物語。
映画化かドラマ化か、
されるそうで楽しみです。

認知症の母親をもつ男と
離婚して故郷に帰ってきた女。
どっちもそれなりに
人生に疲れていて、
お互いに好感は抱けども、
恋に恋い焦がれ恋に泣くような、
溺れるような恋に
憧れるようなことはなく、
俯瞰で自分を見つめるほどの
冷静さは忘れてはいないながら、
それでも二人は
少しずつ少しずつ、
無理することなく、
愛情を育んでいきます。

確か、
そのような話だったと思います。
こうして読書感想文を
書くことを想定して
読んでいないので、
いざ、書こうとすると
思い出すのに苦労します。

私はまだ四十で、
実体験が乏しいのですが、
心理描写が丁寧で的確なので、
読みながら、
「わかるわー」と
何度か声を出してしまいました。

しかし、最近の
小説の特徴なんでしょうか。
冒頭、よくわからない始まり方をして
読み終えたら、
エンディングと冒頭が繋がっていて
ああ、そういうことか!と
合点がいく、という描き方。

別に悪いと
言っているわけではないのですが、
こういうのって、
やり方として珍しいから
生きてくるわけで、
あんまりスタンダードになっちゃうと
効果は半減しちゃいますよね。

なんにせよ、
この『平場の月』は
共感するし泣いてまうし、
なんでやねん!て思うこともあるし、
それでも納得させられるし、
淡々と物語が進んでいるようで
劇的やし、なんか、
もう素晴らしい小説です。
TOP