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新聞コラムで見つけた新語たち

新聞コラムで見つけた新語たち
早いもので明日から10月。
今年も残すところ、あと3ヵ月です。

そろそろ流行語とか漢字一文字とか、
今年を振り返ることを
やっていくことになるわけですが、
流行語は「三密」とか
「ソーシャルディスタンス」とか
そういうのを避けて
「恩返し」とか「倍返し」とかに
なるんでしょうか。

漢字一文字にいたっては、
もはや毎年「災」でいいのではないかと、
思ってしまいますが、
今年に関しては同じ「わざわい」でも、
「禍」のほうが優勢かもしれませんね。

思えば「コロナ禍」という
言葉が出始めた頃は、
「渦」と混同している人が多かったよね。
なんてことを考えていたら、
先日最終回を迎えた
「半沢直樹」の公式Twitterが、
見事に「禍」と「渦」を書き間違えており、
これはひょっとして、
このまま「渦」のほうも、
許容されていくのではないかと
思ったものです。
それはそれで悪いことではないと思います。

新聞コラムを読んでいると、
けっこう新語が出てきますので、
各社のお偉いさんたちが、
ちゃんと時代を追いかけて、
新語をチェックしているのが
流石だなと感心するのですが、
(上からでごめんなさい)
この1か月ほどの間に、
全国各紙・新聞コラムで見つけた
気になる言葉を
ピックアップしていきます。

●8月26日「南日本新聞」で見つけたのが「レジ圧」。
感染対策のため、買い物の支払いを
キャッシュレスに変えた方も
おられるかと思いますが、
最初のうちは不慣れで無駄に
時間がかかってしまい、
後ろに並んでいる人からの
無言の圧力が気になってしまった
なんてことがありますよね。
あの後ろからの圧力のことを
「レジ圧」というそうです。

●9月9日「山陽新聞」には
デモクラシー(民主主義)をもじった
「エモクラシー」という言葉がありました。
理性や理屈よりも感情(エモーション)が
先に立つような
政治のありようを示す言葉です。
山陽新聞では アメリカや
ヨーロッパで高まる移民排斥の動き、
イギリスのEU離脱などを
「エモクラシー」の例に挙げています。

そういえば、エモいっていうのも、
すっかり定着しましたよね。
これはエモやんこと江本孟紀が語源で、
ベンチがアホなことを指すというのは、
周知の事実となりました。


●9月23日「琉球新報」で見つけたのは
若者言葉「ぴえん」と
その派生型の「ぱおん」。
「ぴえん」はちょっとした
悲しさを表現する際に使う言葉で、
こちらに関しては もう、
けっこう前から大人にも
浸透していますよね。
そろそろ「若者言葉」としての
賞味期限は近づいているかもしれません。
派生型の「ぱおん」「は「ぴえん」よりも、
より悲しみが強いそうなんですが、
沖縄出身の作家
「オーガニックゆうき」さんは、
菅内閣について、「ぱおん内閣」と
表現しているそうです。
これについて「琉球新報」のコラムは、
「菅内閣発足を受けた県内の空気を
言い当てているように思う」と
書いています。

消える言葉あれば定着する言葉もあり、
言葉は時代を移す鏡です。
「笑」とか「喜」とかが
流行る世の中になってほしいですが、
ことさらにそれを強調しないと
いけない世の中っていうのも
正直気持ち悪いので、
とにかく平穏無事に流れていく
時代がいいと思うこの頃。
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