京都フルーツ

一人目の客になれた話

一人目の客になれた話
涌井慎です。
趣味はオープンしたお店の
一人目の客になることです。

去年河原町にオープンして
一人目の客になれなかった
ドン・キホーテの上階に
本日新店がオープンすることは
知っておりました。

ドン・キホーテの時と
同じ轍は踏むまいと、
早めに出発するつもりが、
少し遅れてしまったため、
早歩きで現地へと向かいました。

すっかり風が心地よくなりましたね。
食欲の一歩手前の秋の風。

10時35分、現地到着。
エレベーターでお店のある
7階へと向かいます。
「閉じる」を押してから
閉じはじめるのも遅いし、
閉じる速度自体も遅い。
急いでいるから余計に遅い。

そわそわしますが、
7階に到着して、
ゆっくりと扉が開いたので、
外に飛び出したら、
すぐそこがお店の入口で、
誰も待ってはいませんでした。

よしっ!!

しかし、
名前を記入する帳面をみてみますと、
一番上のところに、
「ヤマモト様 大人3名小人2名」と
書いてあります。

すわっ!!予約で先を越されたか!?

しかしよく見ると、
それは記入例でした。
驚かせやがるぜ。

入口には暖簾が掛けてあり、
店の中は下半身しか見えません。
店に下半身というのもおかしいのですが、
意味は伝わりますよね。
2名から3名ほどの店員さんの
下半身も見えます。

つまり、あの店員さんたちにも、
私の下半身が見えているはずなのですが、
誰も外に出てはきません。
絶対に何者かわからず、
怖がられています。

15分前、
店員さんの足たちが
奥へと消えていきました。
遠くから朝礼の声が聞こえます。

「申し訳ありません!」
「ありがとうございました!」
何かしでかしたときと
お礼の練習のようです。
何より先に練習するのが、
「申し訳ありません!」なのです。

エレベーターが7階に止まりました。
男性2名女性1名。
私を通り過ぎてお店の中に
入っていきます。
この堂々とした感じは
さすがに関係者でしょう。
と思ったら一番年配らしい方に
「お客様ですか?」と尋ねられたので、
「はい、せっかくなので、
一番目になりたくて早くきました」と
伝えると、大変喜んでいただきました。

たぶん偉い人です。

新店オープンの空気って、
秋の風みたいに爽やかですね。

開店5分前、
チーフっぽい男性がやってきました。
「お待たせしました!
ご予約の高橋様ですか?」

た、た、た、たかはし!!?

「違います!」

「さようでございますか。
ご新規1名様ですね。どうぞ!」

10月2日・金曜日午前11時、
ドン・キホーテ京都四条河原町店
7階にオープンした
しゃぶしゃぶ・すき焼き「但馬屋」の
一人目の客は私です。

高橋様とみられる方は
5分後お見えになりました。

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