お願いフルーツ「その他」

男女いれかへばや物語

男女いれかへばや物語
近頃、お笑い番組で、
男と女が入れ替わってしまうという
設定のネタを
よく見る気がするのですが、
あれは新海誠監督の
映画『君の名は。』からの着想ですよね。

おそらく。
「キングオブコント」でも、
GAGが「入れ替わりネタ」を披露しました。
中島美嘉に入れ替わるやつ、
相当面白かったんですけど、
あまり得点は伸びなかったですね。
残念です。

「入れ替わり」といえば、
日本では古くは男の子と女の子を
取り換える
『とりかへばや物語』が有名ですが、
現代の映画でも
大林宣彦監督の『転校生』など、
『君の名は。』以前にも
「入れ替わり」によって
物語が展開する作品はありました。

※『とりかへばや物語』は、
中身が入れ替わるわけではないですが・・

テレビドラマでは2007年に
サラリーマンのお父さんと
女子高生の娘の人格が入れ替わる
『パパとムスメの7日間』という
作品がありました。
お父さん役は舘ひろしさん、
娘役は新垣結衣さん。
父親は経営不振の
化粧品メーカーに勤務していて、
会社は起死回生の新商品として、
女子高生向けの香水を開発します。
定価は1個3000円。

これに父親は重役会議で
「高すぎる」と猛反発します。
「女子高生にとって
一番重要なのは携帯代です。
油断したらすぐ1万円近くになっちゃう」
「それをお小遣いや
バイトでやりくりしてるんだから、
節約上手の主婦より、
よっぽど切り詰めてますよ」
見た目はおじさんですが、
中身は女子高生なだけあって
真に迫っています。

携帯電話代金の値下げを目指す菅総理も、
ひょっとしたらこのドラマを
見ていたのかもしれません。
見ていてくれていたら、
パンケーキが好きなのよりも
叩き上げなことよりも好感度アップします。

「入れ替える」といえば、
20年ほど前に『フェイス/オフ』
というアメリカ映画がヒットしました。
捜査員がテロリストの顔を、
そのテロリストは捜査員の顔を
それぞれ移植して当人になりすます・・
という映画でしたが、
現実世界では いま、
AI技術によって精巧に作られた
偽動画がインターネットで拡散しています。
日本では先日、
著作権違反容疑で初の逮捕者が出ました。

古くからの「入れ替えたい」
「入れ替わりたい」という願望が、
技術の進歩によって
疑似体験が可能になったわけですが、
使い方を誤ればこうして
犯罪につながってしまいます。
つくづく科学の進歩に人文学の
研究が欠かせないのです。
学問に政府が介入するのは怖い。
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