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大皿か取り分けか、公平か平等か

大皿か取り分けか、公平か平等か
9月30日の「朝日新聞」
コラム(天声人語)が
秋という言葉の由来について、
諸説紹介していました。

●「草木の葉が紅(あか)く」なるからで、
「アカ」が「アキ」に転じた・・
●穀物をたくさん収穫して
「飽き足る」から・・
●刈り取られた田んぼが
「空き」になるから・・

いずれにせよ、食欲の秋。
食に関しては 古今東西問わず、
人間の関心事です。

10月1日の「日本経済新聞」によると、
古代ギリシャの歴史家「プルタルコス」が、
『食卓歓談集』という著作に
こんなことを記しているそうです。

宴会の料理は最初から
一人ずつ取り分けるのがいいか。
それとも大皿からめいめい取るのがいいか。
大皿派は 取り分けは
一体感が削がれる点を問題視します。
加えて「同じ量の料理を
割り振るというのは、
一見ごもっとものようだが、
実ははなはだ不公平」だといいます。
小食の人もいれば足りない人も
いるからです。
いっぽう、「取り分け派」の主張は、
そもそも食事は「分与」と呼ばれ、
平等な分配が筋だというものです。

いまは大皿が新しい生活様式に
そぐわないとかで、
高知の皿鉢料理も、
個別にするなど、変化を
余儀なくされているそうですが、
それはさておき、
「大皿派」と「取り分け派」の論争からは、
「公平」と「平等」の
違いについて考えさせられます。

一律10万円の給付金がよいのか、
はたまた、困窮者と高所得者とでは、
給付に差をつけるのが妥当なのか。
コロナ禍において、
今後も大きなテーマに
なっていくものと思われます。
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