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読書の記録 辻村深月『朝が来る』

読書の記録 辻村深月『朝が来る』
『朝が来る』辻村深月

河瀨直美監督の映画の公開が
近づいております。
『八日目の蝉』とかぶるのは
どちらも主演の永作博美さんが、
「ワケありの母親」を
演じているからでしょう。

映画を観てからだと、
完全に永作さんを想像しながら
読むことになった気がします。
ちなみに『八日目の蝉』は
映画を観ていなかったので、
ずっと主人公の女性が角田光代さんでした。

映画化というのは、
かくも印象に影響するものなのか!

永作博美さんと井浦新さんが夫婦で、
この夫婦の人間としての完成度が
高すぎるので、
読んでいくうちに
距離を感じてしまいます。
このご夫婦には
幼稚園児の息子がいるのですが
ある日、女性から、
「息子を返してほしい」と
電話がかかってきます。
この写真の後ろ姿は
その女性のものとみられます。

永作井浦夫妻が完璧すぎて眩しいので、
読み進めていくごとに、
この後ろ姿の女性に共感を覚えていきます。

この3名と息子1人が軸になって
物語が展開していくわけなんですが、
私はまだ物語が展開しない
導入部分で、
息子と友達が幼稚園のジャングルジムで
遊んでいて、友達のほうが、
落下して大怪我をする場面があり、
それを受けた母親同士のやり取りで、
めちゃくちゃ泣いてしまいました。

映画も楽しみです。
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