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映画『はりぼて』

映画『はりぼて』
富山県の「チューリップテレビ」という
ローカル局のニュース番組が、
「自民党会派の富山市議
政務活動費事実と異なる報告」なる
スクープ報道をししました。

2016年8月のことです。

これをきっかけに
ドミノ式に次から次へと、
議員の不正が暴かれ、
半年の間に14人の議員が
辞職することになりました。

その報道を追った
政治ドキュメンタリーなんですが、
下手なコントよりも
数百倍面白かったです。
事実は小説より奇なり
ということでしょうか。

報道によって不正が明るみとなり、
議員が辞職する。
当たり前のことなのに、
富山県市議を国会議員に変えてみると、
そんな当たり前のことが、
なされていないような気がする。

富山県市議の皆さんも、
確たる証拠が出るまでは
不正を認めず、誤魔化し続けている。
もうどうしょうもない
証拠が上がってはじめて、
深々と頭を下げて
「深くお詫び申し上げ」るのですが、
つまり、森友だったり加計だったり、
桜の見る会だったりというのは、
結局、確たる証拠が上がっていない、
ということなんでしょうね。

なんとなく恐ろしさを感じるのは、
世間の空気が、
政治家の皆さんの不正を
明るみにしようという動きについて、
共感が薄く、どちらかというと、
不正したとみられる政治家の皆さんに
思い入れがある?
と感じることがあるのです。

そんなことを調べているうちに
もっとできることがあるだろう、
という空気を感じるのです。

チューリップテレビは
その点でも、なあなあで終わらす空気に
流されることなく、
報道の本来の在り方を探り続けており、
このような戦いというのは、
不正をしているとみられる
政治家との戦いであると同時に、
世の中の空気、厭世的ムード、
強者に阿る態度のようなものに、
断固として抗い続ける戦いでもあるのだと
感じた次第です。
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