お願いフルーツ「その他」
文豪2人の鍋
お鍋の美味しい季節。
例年なら家族や友人と
同じ鍋を囲みながらワイワイ・・
というのが楽しいところだが、
今年は新型コロナウイルス感染に
気を付けねばならない。
なかなか、一つのお鍋を
大勢で囲むというのも難しい。
11月23日の中日新聞のコラムと
11月24日の佐賀新聞のコラムが、
二人の文豪とお鍋にまつわる
エピソードを取り上げていた。
二人の文豪というのは
谷崎潤一郎と泉鏡花。
二人は鳥鍋を囲んでいた。
谷崎は とにかく、よく食べる人で、
しかも食べるのが速い。
泉はといえば、こちらは
非常に衛生に神経質だったようで、
刺身を出されると「煮てくれ」といい、
大根おろしや果物も茹でて食べたという。
鍋にしても、よく煮えてからでないと
箸を付けなかったそうだ。
そんな谷崎潤一郎と泉鏡花が
同じ鳥鍋を食べようとするとどうなるか？
まだ煮え切らないうちに
谷崎が肉を食べてしまうから、
火が通るのを待っている鏡花は
まったくお肉にありつけない。
あまりにも肉を谷崎が食べてしまうので、
鏡花はお鍋の中に仕切りを置いて、
「こっちは僕が食べるからね！」
と念を押したという。
泉鏡花が小さな子供のように思えてくる
なんとも微笑ましい一場面だ。
当時はスペイン風邪が
流行していたこともあり、
泉鏡花の潔癖は
エスカレートしていったようだが、
何が微笑ましいかというと、
価値観の異なる二人が、
同じ鍋を突っついているところだ。
中日新聞では泉鏡花は
コロナ感染を強く警戒し、経済は二の次。
谷崎は感染の心配ばかりでは
経済が回らないと考えるタイプと
「無理を承知で」例えているが、
現代社会では、泉型と谷崎型は、
お互いに相手を非難して
同じ卓を囲むことなどない。
泉型はGO TOを活用しまくり、
外食しまくり、ライブやクラブに
行きまくる谷崎型のことを
信じられないと憤り、
谷崎型は泉型の頑なな姿勢をバカにする。
withコロナとかいう前に、
私たちは価値観の違う者同士で、
鍋をするくらいのことを
許容していかないとなるまい。
例年なら家族や友人と
同じ鍋を囲みながらワイワイ・・
というのが楽しいところだが、
今年は新型コロナウイルス感染に
気を付けねばならない。
なかなか、一つのお鍋を
大勢で囲むというのも難しい。
11月23日の中日新聞のコラムと
11月24日の佐賀新聞のコラムが、
二人の文豪とお鍋にまつわる
エピソードを取り上げていた。
二人の文豪というのは
谷崎潤一郎と泉鏡花。
二人は鳥鍋を囲んでいた。
谷崎は とにかく、よく食べる人で、
しかも食べるのが速い。
泉はといえば、こちらは
非常に衛生に神経質だったようで、
刺身を出されると「煮てくれ」といい、
大根おろしや果物も茹でて食べたという。
鍋にしても、よく煮えてからでないと
箸を付けなかったそうだ。
そんな谷崎潤一郎と泉鏡花が
同じ鳥鍋を食べようとするとどうなるか？
まだ煮え切らないうちに
谷崎が肉を食べてしまうから、
火が通るのを待っている鏡花は
まったくお肉にありつけない。
あまりにも肉を谷崎が食べてしまうので、
鏡花はお鍋の中に仕切りを置いて、
「こっちは僕が食べるからね！」
と念を押したという。
泉鏡花が小さな子供のように思えてくる
なんとも微笑ましい一場面だ。
当時はスペイン風邪が
流行していたこともあり、
泉鏡花の潔癖は
エスカレートしていったようだが、
何が微笑ましいかというと、
価値観の異なる二人が、
同じ鍋を突っついているところだ。
中日新聞では泉鏡花は
コロナ感染を強く警戒し、経済は二の次。
谷崎は感染の心配ばかりでは
経済が回らないと考えるタイプと
「無理を承知で」例えているが、
現代社会では、泉型と谷崎型は、
お互いに相手を非難して
同じ卓を囲むことなどない。
泉型はGO TOを活用しまくり、
外食しまくり、ライブやクラブに
行きまくる谷崎型のことを
信じられないと憤り、
谷崎型は泉型の頑なな姿勢をバカにする。
withコロナとかいう前に、
私たちは価値観の違う者同士で、
鍋をするくらいのことを
許容していかないとなるまい。