お願いフルーツ「その他」

ダンスもうまく踊りなさい

ダンスもうまく踊りなさい
アメリカの古いフォークソングで、
邦題「天使のハンマー」という曲がある。
原題は「IF I HAD A HAMMER」。
英語の歌詞に「天使」は一つも出てこない。

なんとなく天使ってつけておけば、
そこはかとなく、
切ない恋の名曲っぽく見えるだろう、
とタイトルを付けた人が
考えていたかどうかは知らんけど。

昔はこういう、
「なんとなく」が許されたのだ。
おおらかな時代だったというべきか、
いい加減だったというべきか。
原作者の意図というものを、
国境を越えるときに
持ってくるのを忘れることを
許された時代なのである。

歌詞を少しみてみると、
♪もし私にハンマーがあれば
朝に晩に打ち鳴らす
♪危険を知らせ警告を発する・・ 
そんなことを歌っている。
あまりにも天使と
かけ離れていることに驚くが、
ひょっとすると海の向こう、
アメリカの天使は、
そんな奴なのかもしれない。

知らんけど。

新型コロナウイルスへの構えとして、
「ハンマー&ダンス」という言葉がある。
これもアメリカから
始まった言い回しらしい。
アメリカはハンマーを
振り回すのが好きらしい。

ハンマーといえば、
故ジャンボ鶴田が相手の背中を
バチーン!!と叩く技も
ハンマーと言ったのではなかったか。
中学生の頃、あれを真似して、
「ハンマー!!!」と叫びながら、
友人の背中をバチーン!!!とやったのは
あれも昭和いや、
平成の最初の頃の思い出だ。

「ハンマー&ダンス」は、
移動制限などの強力な対策を
ハンマーを打ち下ろすことに例えている。
そうして感染が少し落ち着いたらば、
今度は感染防止と社会経済活動を
両立させていかねばならない。
これがウイルスと
ダンスをするようなもの・・
ということで「ハンマー&ダンス」だ。

ハンマーはとりあえず
叩いておけばいいから技術が要らない。
しかしダンスは違う。
リズム感がいるし、最低限の体力もいる。
上手に仕上げるには「技」が必要なのだ。
そんなところも、
感染防止と社会経済活動の両立に
似ているような気もする。

井上陽水なら気楽に
ダンスはうまく踊れないと
歌っておけばよいのだが、
残念ながら菅ちゃんも西村ちゃんも、
小池ちゃんも吉村ちゃんも、
みんな井上陽水ではないので、
どうにかして技を磨いて、
うまくダンスを踊ってほしい。
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