京都フルーツ

違いのわからない京都グルメリポート その1

違いのわからない京都グルメリポート その1
どうも、違いのわからない男、涌井です。
私がどれだけ違いのわからない男か?ですって?

その昔、私が新宿で発見しためちゃくちゃラーメンの美味しいお店を
片山ブレイカーズのメンバーに紹介しました。
後日、メンバー全員に「涌井は舌が腐っている」と言われましたね。

そんな私、涌井ですが、
たまには「京都グルメ」の話題でもお届けしましょうか。
京都は上品な懐石料理や湯豆腐、湯葉御膳なんかのイメージが、
いまだに強いようですが、ラーメン激戦区でもあります。

なかでも私が好んでやまないのが、
堀川丸太町西入ルあたりにある「ちえぞうラーメン」です。
飲んだ帰りに「ちえぞうラーメン」の看板が光っていると、
このうえない安心感を覚えます。
「帰ってきた」・・って感じ。
お母ちゃんのお腹の中って、たぶん「ちえぞうラーメン」みたいだったんだよ。

冗談はさておき、「帰ってきた」と感じるのは本当のことで、
「ちえぞうラーメン」は老舗ライブハウス「拾得」の近くにあり、
学生時代、ライブの後は 近くのネギを燃やすラーメン屋さんか、
この「ちえぞうラーメン」のどちらかでシメるのが定番となっていました。

当時は店内にカラオケがあり、常連のおじさんたちと並んで、
行くたびに「いとしのエリー」を熱唱していたものです。
恥ずかしながら、「エリー」を当時好きやった女の子の名前に変えて、
歌っていたような気もします。

※余談ですが、私は結婚式でも「いとしのエリー」を、
妻の名前に変えて歌いました。
妻の名前が「あきのみこみやこしこ」というので、
無理やりねじ込むのに苦労したのを覚えています。

さて、そのように「いとしのエリー」を歌っていた思い出、
もう顔も覚えていないカラオケ好きのご主人が、
今はもうお亡くなりになっていること、など、
私をノスタルジックな気分に浸らせまくるお店なので、
行くたびに「帰ってきた」と感じるわけです。

この感じを味わうことさえできれば、
私にとってラーメンの味なんて、正直どうでもいいのです。
私たちは お店で何かしらの料理を食べるとき、
料理だけではなく、他のありとあらゆる情報を丸ごと食べています。
私には純粋に料理にだけ向き合うなんてことはできません。

「ちえぞうラーメン」に詰まっている思い出が美味しいから、
ラーメンそのものも美味しくなるんです。
味覚が鋭くても、他の感覚が鈍ければ、私のような域に達することはできまい。

違いのわからない男でよかったよ。
TOP