京都フルーツ

入りたいのに入れない。

入りたいのに入れない。
昔、「帰りたいのなら帰れない」
っていうCMがありましたが、
フルーティのみんなは若いから、
知らないかもしれないね。

さて、
飲食店の入口付近で見かける、
こういうやつ、何ていうんでしたかね。

このお店は室町三条を少し西へ
入ったあたりだったと思いますが、
全体的に「黒い」のが印象的です。
もしくは「汚い」と
いってもいいかもしれません。

ただ、「汚い」=「まずい」では
決してなく、「汚い」のは
このお店の歴史を物語っているだけで、
不衛生であるわけではない。
定食屋さんはラーメン屋さんと同じで、
あまり新品感があっても敬遠してしまう。

それで言うと、この「汚さ」「黒さ」は
「安心感」につながるものでもあります。

年配の夫婦がやってるお店で、
ラックには干からびた週刊新潮と京都新聞。
女性自身もありますね。
床はコンクリートで木製の椅子と机。
机は白色。
醤油には何も書いていない。
ソースには「ソ」。

「二代目」とか「三代目」とか、
そこまで古いわけではなく、
古いといっても
せいぜい昭和30年代創業でしょうね。

一番こだわって作っているのが、
「いなりすし」と「巻すし」。
「す」に濁点が付いていないところに
店主の心意気が感じられます。
濁った寿司を食べさせられるかい!
ってなもんです。

看板メニューを一番上に置きたい気持ちも
よくわかります。
ちゃんと見てもらいたいからこそ、
隣には招き猫を配してみました。

実際、入ったことはないんですが、
いつか入って、
自分の想像と擦り合わせてみたい。
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