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安倍晴明伝説 その1

安倍晴明伝説 その1
平安時代中期の天文学者、
安倍晴明を祀る晴明神社。

名前がいいですよね。
俺たちも、この世で
何かを成し遂げてからくたばれば、
「正文神社」「晃神社」「淳神社」
「TATSUYA SHRINE」と、
後世に神社名として名前を残せるかもしれません。

念のため、すでにあるのではないか?と思い、
調べてみたところ、「正文寺」はあるみたいです。

さて、実在の人物であるにも関わらず、
安部晴明は「都市伝説」のデパートです。

例えば、ある日、
一条戻り橋で渡辺綱という人物が、
女に声を掛けられました。
女が「送ってくれ」というので、
送っていくと、女は途中で鬼女に姿を変え、
髪の毛を引っ張って空を飛びました。

このとき、渡辺綱は、驚きました。
タイプと思っていた女に「送ってくれ」といわれ、
気持ちが昂っていたところ、
カラダが宙に浮いたわけですから。

君と出会った奇跡が
この胸に溢れてると思っていたら、
空を飛んでしまったわけです。
このエピソードをもとに作られた歌が・・
もうおわかりですね。

さて、実際に宙に浮いて、渡辺綱は焦りました。
やばいことになってる・・!
あわてた渡辺綱は鬼女の腕を切り落とすと、
鬼女は愛宕山へと去っていきました。

そろそろ、
いつになったら安倍晴明が出てくるねん、
と思っておられますよね。
渡辺綱はここにきて、安部晴明に相談をしました。
占いも上手だった晴明は渡辺綱に、
「鬼の腕を固く封印して、
物忌みに入りなさい」と伝え、
助言通り、渡辺綱は物忌みに入りました。

屋敷に籠り、お経を唱えますが、
とうとう七日目に乳母に変装した鬼を
家の中に入れてしまい、
腕を持ち帰られてしまいました。

余談ですが、鬼を退治した渡辺綱は、
鬼の一族にひどく恐れられました。
このことから、鬼は「渡辺姓」を
恐れるようになり、
現代においても、「渡辺姓」だけは、
節分に鬼退治をする必要がないといわれています。

「お願いフルーツ」で豆まきをするときは、
渡辺姓のあいつに豆を当てることにしようね。

安倍晴明伝説じゃなくて
渡辺綱伝説になってしもた。
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