京都フルーツ

喫茶店のお話シリーズ。

喫茶店のお話シリーズ。
イノダコーヒ本店については
以前も書きました。
開店は昭和21年
1946年のことです。
 
ある一定の
年代以上の方にとっては、
「イノダでモーニング」は
一つの「ステータス」に
なっています。
聞いた話では正月‪1月1日‬も、
イノダ本店は
めちゃくちゃ長い行列ができる。
これも要は
「お正月はイノダで・・」が
「ステータス」に
なっているわけです。
あのまったりとした
コクのあるコーヒーで
新年を迎える。
 
ことさらに「大人」を
ひけらかさなくとも、
こういうところで「大人」は
成熟していくものです。
 
谷崎潤一郎、池波正太郎など
名だたる文豪が
愛したお店でもあり、
高田渡の「コーヒーブルース」にも
登場する名店ですから。
 
そんな「イノダコーヒ本店」。
(「コーヒーではなくコーヒ」)
あのロゴマークは
創業者の猪田七郎さんによるもの。
もともと画家で、
「東郷青児」に師事していました。
座席数は「205」。
かなりの大バコです。
戦後、「代用コーヒー」が
出回っている時代、
「本物のコーヒーが飲めるお店」
としてオープンしたのは、
以前も書いた通りです。
 
常時6種類の豆があり、
なかでも定番は
「アラビアの真珠」。
 
アラビアの真珠と口にするたびに、
なぜか私の脳内には
チャラララララ~~ンと
オリーブの首飾りが流れます。
 
イノダといえば
「ミルクと砂糖を先に
入れてよろしいですか?」。
そう、自分で入れるのではなく、
入った状態で出てくるのが
イノダスタイルです。
 
連れとの話、
新聞雑誌などに夢中になって
コーヒーが置き去りになり、
放っておかれたコーヒーが
冷めてしまってから
ミルクと砂糖を入れても
まじりあわず、
おいしくないので、
ミルクと砂糖はあらかじめ入れて
出すスタイルが
定着したといいます。
常連さんの好みを覚えて分量を
調節したりもするそうです。
 
京都に生まれて・・
よかったぁ・・・・。
 
 
 
 
 
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