お願いフルーツ「その他」

喫茶店のお話シリーズ 『扉』

喫茶店のお話シリーズ 『扉』
三条会商店街にある
純喫茶「扉」は
最近、扉が閉まったままです。
いや、正しくはシャッターが。

ながらく京都に住みながら、
お店に入ったのは一回だけ。
いまだに机にインベーダーゲームが
埋め込まれているお店です。

正装したご主人の佇まいが、
キリッとして美しく、
昭和の美徳が感じられます。
おそらく、
仕事に対しても、
厳しいのではあるまいか。

私は 何時に来て、
何時に出ても誰からも何も言われず、
誰が何時に来て、
なんの仕事をするのかも、
その日来てみないとわからないような
とっても自由な会社に勤めているので
時折、その「ちゃんとしたところ」が
羨ましくなったりもします。

日月木は、
写真のような貼り紙なのですが、
他の曜日に前を通ると、
「申し訳ないのですが、
本日休ませていただきます」
というような貼り紙に変わっており、
そのあたりにも、
とてもマメな性格がうかがえます。

コーヒーはそんなに美味しくないけど
こういうお店は、
永く続いてほしいものです。
次、扉(シャッター)が開いていたら
チャンスを逃さず、
入ることにしよう。

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