京都フルーツ

久しぶりに喫茶店のお話シリーズ

久しぶりに喫茶店のお話シリーズ
久しぶりに喫茶店に行きました。
大宮五条上ルにある
飛馬というお店です。

本当は「飛」に人偏が付くのですが
変換が面倒なので、
飛馬で勘弁してください。
何と読むのかもわかりません。

外観からして、
いい意味でやる気のないお店。
こういうお店のほうが、
放っておかれるから、
気が楽なんですよね。

その予想は大当たりでした。
60代くらいの店主
(店主といってもこの人一人)が
テレビを見ていて、
客の私を意外なものを見るようにして
迎えてくれました。

そうそう、この感じ!!

カウンターの奥は
ファイルやら請求書領収書の類が
とても雑多な感じで棚に並べてあり
綺麗にしてお客様をお待ちしてます
という堅苦しい感じが
いっさいありません。

壁にはお祭りの写真が
額に入れて飾ってあり、
見てみると、
「日光東照宮 渡御祭」と
書かれてあります。
何か関係があるのか、
それとも、ただ好きなだけなのか。

目の前のおじさんは、
祭に参加しそうな雰囲気は
1ミリもありません。

ブレンドをオーダーすると、
おじさんはカウンターの奥へ。
しばらくすると、
豆を挽くときの威勢のいい音が
聞こえてきました。
たま〜にやる気がなさすぎて
インスタントを出すお店がありますが
そうではないので一安心です。

どうせ違いはわからんけどな。

出されたコーヒーは
とにかく「普通」。
特別美味しいわけでもないし、
めちゃくちゃまずいわけでもない。

おじさんはコーヒーを出した途端、
急いでテレビの前へ
戻っていきました。
おじさんのなかで、
山場を迎えたところで、
私が入ってきたのかもしれない。

そうだとしたら、
おじさん、ごめんなさいね。

ほどよく古くて、
ほどよくレトロで、
いま風にいえば、
「いにしえ〜〜」な感じがする、
とても落ち着く名店でした。
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