お願いフルーツ「その他」

ロッテのチョコパイ

ロッテのチョコパイ
ロッテのチョコパイが大好きです。

大学入学を機に
京都にやってくるまで、
高校三年生までのあいだ、
何度となく、母親が買ってくれ、
当たり前のように食べていました。

大学に入り、
一人暮らしをはじめ、
しばらくチョコパイのことなど、
忘れていたのですが、
なんかのタイミングで、
おそらくコンビニで偶然、
見かけたとかだったと思います。
チョコパイのことを思い出し、
久しぶりに食べたいなと、
買ったのですが、
自分が思っていたよりも、
高かったんですよね。

そのときに、
チョコパイと対峙した、そのときに、
私は 愕然としまして。
こんな、それなりに値段の張るものを
うちの母親は 私のために、
私が好きだというだけのために、
あんなに頻繁に
買ってくれていたのかと、
とても申し訳ない気持ちに
なったのです。

いま思えば、そんなに驚くほど
高額なものではないのですが、
はじめて自分で購入したときは、
あんなに当たり前のように、
有り難みもなく食べていたものが、
こんなに高いものだったのか、と
かなり驚いたのを覚えています。

そのとき以来、
チョコパイを見るたびに、
母親のことを
思い出すようになりました。

そんなこともあって、
ロッテのチョコパイは、
特別なお菓子なんですよね。
他にも 美味しいお菓子はあるし、
もっと高級なチョコレートも
ありますけど、
他のどんな菓子とも代えられない味が
ロッテのチョコパイにはあるのです。

たぶん、母親は、
チョコパイのことを、
この息子が いまもなお、
特別なお菓子だと思っているなどとは
考えたこともないでしょう。

人が人に影響を与えるときってのは
そんなものなんだと思います。
与えてる側は
与えたいと思ってるわけじゃなく、
受け取る側が、
勝手に感激してたりする。
(傷ついたりすることもある)

涌井大宴会も、
ある人の何気ない一言で、
続けようと決めたわけでして。

そう考えると、こんな私でも、
ひょっとすると、
なんの考えもなしに発した言葉が、
他人の人生に良かれ悪かれ、
影響を及ぼすことが
無いとも言い切れないものですから、
ラジオという仕事も含め、
一つ一つの表現の場で、
とにかく、手抜きはしてはいかんな、
と、そんなことまで、
ロッテのチョコパイは、
私に確認させてくれるのでした。


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