お願いフルーツ「その他」
平成だった頃のお話。大神神社
思い立ち、奈良の大神神社へ。
最近読んだ神社の本に
大神神社は 三輪山全体が
「御神体」であるため、
御神体を置くための「本殿」が無い、
という、なんとも、
スケールの大きな話が
書かれていたので、
お参ってみることにしました。
これは何で読んだか、
忘れましたが、
全国各地の神社へお参りして、
御朱印を集めてるお爺さんの話が
とても面白そうだったので、
いまさらながら、
私も御朱印集めてみようと
思いました。
大神神社は拝殿の奥に
御神体の三輪山と拝殿を区切る
三ツ鳥居があり、
ここは受付で申し込みすれば
拝観できると聞いたので、
申し込んでみたらば、
「1人ですか?」と聞かれまして、
この「1人ですか?」には明らかに
「(この忙しいときに団体なら
ともかく、もしかして、まさか、
本当に)1人ですか?」という
ニュアンスが含まれておりました。
「1人じゃまずかったですか?」と
聞いてみたところ、
相手も「悟られた!」と思ったようで
気にしてないよ、という装いで、
担当の方にバトンタッチされました。
その後、
ご夫婦らしき二人組も
三ツ鳥居の拝観申し込みをされ、
結局、私と合わせて3人で
拝観することになりました。
拝観する前にお祓いを済ませ、
拝殿の奥へ進むと
右奥に確かに見える三ツ鳥居。
しかし正面までは
連れていってくれません。
野球観戦でいうと、
外野席から眺める感じです。
私は正直、
「へ〜〜」と思ったくらいのもので
あまり感動もなかったですし、
担当の神職さんも、
おそらく何度となく同じことを
やっているため、
マンネリ感は否めず、
惰性で説明してる感じもありまして、
こいつにこそ、
ありがたみをわからせてやりたいと
思っていたのですが、
一緒に来たご夫婦は目を輝かせ、
感極まっているご様子で、
私も「もういいです」と言い出せず、
神職さんも、
あまり惰性を表に出さないようにと
努めておられるような気がしました。
私も 感心してる風でいたところ、
不思議なもので、
そうしているうちに、
本当に感心してくるものです。
私は そこに、
人生を面白く生きるヒントを
見出したような気がしました。
最後は 少しばかりの沈黙のあと、
神職さんが、
「では 行きましょうか」と促し、
三ツ鳥居の外野席を後にしました。
ここから、いつもなら
御神体の三輪山に入山できるのですが
御代替わりに向けて特別警戒中のため
入山が禁止されておりました。
いつもタイミングの悪いときに
思い立つんですよね。
残念ながら、
あの三島由紀夫も
その神々しさに
圧倒されんばかりだったという、
スケールの大きな三輪山を
感じきることができませんでした。
とはいえ、
平成のうちに御朱印がもらえたのは
よかったように思う。
明日からはどうあがいても
もらえないものですからね。
平成だった頃のお話。
最近読んだ神社の本に
大神神社は 三輪山全体が
「御神体」であるため、
御神体を置くための「本殿」が無い、
という、なんとも、
スケールの大きな話が
書かれていたので、
お参ってみることにしました。
これは何で読んだか、
忘れましたが、
全国各地の神社へお参りして、
御朱印を集めてるお爺さんの話が
とても面白そうだったので、
いまさらながら、
私も御朱印集めてみようと
思いました。
大神神社は拝殿の奥に
御神体の三輪山と拝殿を区切る
三ツ鳥居があり、
ここは受付で申し込みすれば
拝観できると聞いたので、
申し込んでみたらば、
「1人ですか?」と聞かれまして、
この「1人ですか?」には明らかに
「(この忙しいときに団体なら
ともかく、もしかして、まさか、
本当に)1人ですか?」という
ニュアンスが含まれておりました。
「1人じゃまずかったですか?」と
聞いてみたところ、
相手も「悟られた!」と思ったようで
気にしてないよ、という装いで、
担当の方にバトンタッチされました。
その後、
ご夫婦らしき二人組も
三ツ鳥居の拝観申し込みをされ、
結局、私と合わせて3人で
拝観することになりました。
拝観する前にお祓いを済ませ、
拝殿の奥へ進むと
右奥に確かに見える三ツ鳥居。
しかし正面までは
連れていってくれません。
野球観戦でいうと、
外野席から眺める感じです。
私は正直、
「へ〜〜」と思ったくらいのもので
あまり感動もなかったですし、
担当の神職さんも、
おそらく何度となく同じことを
やっているため、
マンネリ感は否めず、
惰性で説明してる感じもありまして、
こいつにこそ、
ありがたみをわからせてやりたいと
思っていたのですが、
一緒に来たご夫婦は目を輝かせ、
感極まっているご様子で、
私も「もういいです」と言い出せず、
神職さんも、
あまり惰性を表に出さないようにと
努めておられるような気がしました。
私も 感心してる風でいたところ、
不思議なもので、
そうしているうちに、
本当に感心してくるものです。
私は そこに、
人生を面白く生きるヒントを
見出したような気がしました。
最後は 少しばかりの沈黙のあと、
神職さんが、
「では 行きましょうか」と促し、
三ツ鳥居の外野席を後にしました。
ここから、いつもなら
御神体の三輪山に入山できるのですが
御代替わりに向けて特別警戒中のため
入山が禁止されておりました。
いつもタイミングの悪いときに
思い立つんですよね。
残念ながら、
あの三島由紀夫も
その神々しさに
圧倒されんばかりだったという、
スケールの大きな三輪山を
感じきることができませんでした。
とはいえ、
平成のうちに御朱印がもらえたのは
よかったように思う。
明日からはどうあがいても
もらえないものですからね。
平成だった頃のお話。