お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ 『ことば忍法 オノマトペ』

読書フルーツ 『ことば忍法 オノマトペ』
2019年 読書その45
『ことば忍法 オノマトペ』

オノマトペ忍法を使う
忍者の「ことは」が
忍術の検定試験を受ける、
というお話です。

オノマトペっていうのは
まぁ、皆さんご存知と思いますが、
「擬声語」のことです。
フランス語なんですって。

雨が「ザーザー」
風が「ビュービュー」
犬が「ワンワン」
牛が「モーモー」
これが「擬音語」。

「ワクワク」「ウキウキ」
「ツルツル」「カチカチ」
これは「擬態語」。

どっちも「オノマトペ」です。

オノマトペ忍術の検定試験を
受ける過程で次から次へと
オノマトペが出てきます。

だいぶ昔に、
関西の漫才師が
「エイズ」をテーマに漫才をする、
みたいな番組を見たことがあります。
そのときに感じた
一種の「わざとらしさ」を
この絵本にも感じたわけですが、
何かを誰かにダイレクトに
伝えるためには
ある程度、この「わざとらしさ」が
必要なのではないかな、と、
いまの私は思います。

かつて、
エイズ漫才を「わざとらしい」と
受け入れなかった子供の私と、
「オノマトペ忍術」の
「わざとらしさ」を受け入れてる
大人の私。

でも 結局、
子供たちは その「わざとらしさ」を
いまもやっぱり、
受け入れないのではあるまいか。
とすれば、
オノマトペの絵本も、
子供には
受け入れられないのではないか?
と思うわけですが、しかし、
それでも問題はないのでしょう。

子供の頃に、
その「わざとらしさ」について
感づいた人間は、
きっと大人になってから、
いまの私のように、
もう一度、そのわざとらしさについて
考える機会があり、
そのときに
思いを改めるかもしれないから。
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