お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ 『もったいないばあさん』

読書フルーツ 『もったいないばあさん』
2019年読書その46
『もったいないばあさん』

最近、
「もったいない」って使います?

海外でも
「MOTTAINAI」として
日本の尊き、「もったいない」という
精神が注目されているというのに、
私は少し、この精神から
遠ざかっているような気がします。

先月他界した父とのエピソードで
思い出すことがあります。

うちの父は
やっぱり、どう考えても、
ちょっとおかしかったというか、
とても狭い世間で
生きていた人だったと思うのですが、
私が京都に
引っ越したときのことです。

引っ越しは両親が
手伝ってくれました。
引っ越し先のアパートは
家賃3万3000円プラス共益費で、
共益費には水道代込みでした。
つまり、いくら水道を使っても、
料金は変わらなかったのです。

父親は アパートに到着して、
荷物を一通り部屋に入れ終わると、
水道水を流しはじめたのです。

何をしてるのか、と問うと、
「どうせ値段変わらんのやから、
使わんともったいない」というのが
父親の理屈でした。

私は とにかく驚きました。

それは私の知る、
「もったいない」の用法とは
あまりにもかけ離れたものでした。

ところが、
いまの私はというと、
当時の父親ほどではないにしろ、
「もったいない」という言葉を
使い損ねているような気がします。

よくよく考えてみたら、
ご飯おかわり無料のお店で、
食べたくもないのに、
食べないと損だといって、
おかわりしまくるのも、
あの父親の発想と同じですよね。

「断捨離」っていうのも、
スッキリして気持ちよくなる、
といえば聞こえはよいですが、
本来なら、要らないものは
買わなければよいわけですしね。

なんか、
久しぶりに薬局の待ち時間に
ものの2分ほどで
読み切ったこの絵本に
私はいろいろと
考えさせられた気がします。
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