京都フルーツ

梅雨あけ

梅雨あけ
梅雨があけました。
(正しくはあけたとみられる)

梅雨があけたから
順番待ちしていた夏が
お待たせしたね、とやってくる。
という印象を抱きがちですが、
どちらかといえば、
夏がやって来たから、
梅雨があけたというのが
正解のはずです。

梅雨が夏に季節を譲ったのではなく
夏が梅雨を押しのけたのです。
その夏のひと押しを見て
気象庁が「梅雨あけたっぽい」と
発表をするということです。

昔は 人それぞれが
「ひと押し」を察知して
梅雨あけと夏の訪れを
感じ取ったはずですが、
いまは すっかり、
自分で判断することをやめて
梅雨あけ宣言を
待つようになってしまいました。

梅雨あけ宣言がなされるおかげで
はっきりと
線引きができてしまうものですから、

梅雨入りした(とみられる)
6月26日から
梅雨あけした(とみられる)
7月24日までの間が「梅雨」と
くっきり分けられてしまう。

これは 794年に
平安時代がはじまり、
1192年(一説には1185年)に
鎌倉時代が始まる歴史の教科書と
同じで 分かりやすい反面、
本質を捉えにくくしてしまう、
という副作用があるように思います。

この線から左が貴族の時代で
この線から右が武士の時代と決めて
それでは武士の時代、スタート!
となったわけではなく、
そこにはもちろん、
権謀術数が渦巻いていて、
そこにこそ、
歴史の面白さがあるはずですし、
梅雨入り梅雨あけも、
気象庁の発表に頼るよりも、
風の匂いとか 太陽の高さとか
そういうところで感じとれるほうが
人生は豊かになるのではないかしら。

っていうことを大事にして
生きていけるようになりたい。
というわけで
短歌とか俳句とかを
はじめてみたいと思っているこの頃。

雀鳴く 耳に優しい 午前5時
おまえ 早起きしてるんだなあ

ニワトリも 月も関所も カマキリも
役行者も 祇園祭

小指より
飛び立つ我が子
蝉の声

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