京都フルーツ

喫茶店のお話シリーズ ケーキとあっくん

喫茶店のお話シリーズ ケーキとあっくん
今回の喫茶店シリーズは
三条会商店街の
名物喫茶と言っていいでしょう、
「ケーキとあっくん」。

実は今回2回目の入店ですが、
2回とも「ケーキ」を
注文していません。
ついでに言うと、
誰が「あっくん」なんかも
わかりません。

しかし、
「ケーキとあっくん」を語るのに
それはさほど重要ではありません。

このお店を語るのに重要なことは
18時前に入店したとき、
開口一番 ひょっとすると
「あっくん」かもしれない奥様に
聞かれた一言に集約されています。

「19時で閉店ですけどよいですか?」

世間には残念ながら、
飲んだら早よ帰れという、
無言の圧力を
かけてくるお店があります。
しかし、
「ケーキとあっくん」は
閉店まで1時間ちょいあるのに、
「いいですか?」と
聞いてくるわけだ。

つまりそれは、
「この店では時間を気にせず、
一杯のコーヒーでゆっくりと
過ごしてもらいたい」という、
思いが込められた一言なのです。

入店早々この一言を聞けただけでも
この店に入ってよかったな、
と思ったよね。
三条会商店街で、
長らく名物的なお店として
親しまれているのは、
決してお店の外観のいなたさとか、
ネーミングセンスの無さによる
ものではないのだということが
よくわかります。

コーヒーの味については、
私が言うことは何もありません。
所詮「違いのわからない男」なので。
TOP