お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ 『ろくべえ まってろよ』

読書フルーツ 『ろくべえ まってろよ』
2019年読書その88
『ろくべえ まってろよ』

灰谷健二郎さんの短編集です。
表題の「ろくべえ まってろよ」ほか
数編が収録されています。

「ろくべえ まってろよ」は
私世代(不惑前)の皆さんなら
国語の教科書で
おなじみではないでしょうか。

ねじめ正一のハエ取り紙の話と
誰かわからんけど
「あの坂をのぼれば海が見える」
っていう話と、そして、
この「ろくべえ まってろよ」。

この3つは
なんか覚えてるんですよね。
あと今思い出したけど、
「びく」でウナギを釣る話も
あった気がする。

まぁ、いいや。

私 男2人の父なのですが、
子供がいてよかったな、と思うのは
こういう、子供の頃に読んだけど、
いまいちよくわからなかったものに
改めて触れる機会が
格段に増えたことですね。

そして、
あの頃わからなかったものが
見えてくるときの快感たるや!!
「そういうことやったんや!」
っていう気づきを与えてくれるのは
時の流れなのでしょうか。

しかし、
この気持ちを抱くことができるのは
絶対に「子供の頃に経験したから」に
ほかなりません。
あの経験があるからこそ、
大人になってから気づけるんです。

だから
子供の頃に何の役に立つの?
と思いながら
半信半疑でやってたことの答えは
四半世紀、あるいはそれ以上、
経ってから出てくるものなんです。

だから全国のガキンチョどもよ、
いまお前たちは
勉強する意味なんて
考える必要はない。
意味は後から付いてくるから、
とにかく、ひたすらに
頭の中に入れておきなさい。
いま入れたものは
なかなか離れていかないから。

おっさんがいま、
入れたものがことごとく、
すぐに出ていってしまうことで、
どれだけ苦労していることか。

と言っても結局、
おっさんが なんか説教ぶって
しょーもないこと言うてるわー、
で終わってしまうんやろうな。

それでもいいよ、俺は。
それでも20年後に
涌井の言うことを
聞いといたらよかったと、
俺のことを思い出してくれる、
そんなタイミングがあるように
ちゃんと思い出してもらえるように
やっぱり俺は売れないとあかんな。

それなりに面白いこと考えるし、
それなりに面白いこと表現できるし、
よかったら涌井を
うまいこと使ってください。
それなりに面白いですよ。
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