お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ『とにかく家に帰ります』

読書フルーツ『とにかく家に帰ります』
2019年 読書89
『とにかく家に帰ります』

津村記久子さんの名前は
新聞のコラムで知っていて、
いつも共感しか無いことを
書いておられたものですから、
いつかちゃんと小説も読みたいと
思っておったのですが、
今回 図書館で見つけまして、
私を呼んでいるような気がしたため
借りて読んでみました。

こういう出会いを経たときは
だいたい面白いんですよね。
コラムが面白いのに小説は・・・
っていう作家はいない気がします。

私の場合は
コラムが面白ければ、
小説も自分の肌に合う面白いのを
書いておられますね、皆さん。

津村記久子さんもそうでした。
少し前に読んだ本なので、
タイトルを忘れましたが、
表題じゃない作品も面白かった。
職場が舞台の話なんですが、
まぁ、出てくる人物が
特に嫌なやつほど、
自分の周りにもいる
嫌なやつだったので笑
そのことが非常に愉快で、
人が嫌だと思うツボって同じで、
それなのに いろんなところに
同じタイプの嫌なやつが
そこかしこに
存在するってことですよね。

どうしてなんでしょうね。

人にとって大切なスキルって
いろいろあると思いますが、
自分は けっこう、
一番大事なのは
「客観的に自分を見る力」
だと思うんですよね。

職場の嫌なヤツって、
たいがい、
客観的に自分のことをみたら
カッコ悪くて仕方ないと思うんです。
そんなカッコ悪くて仕方ない人なのに
カッコ自体は アホらしくなるくらい
気にかけてるんですよね。

気のかけどころが
もう既にズレちゃってるのに
そのことには もう、
絶対に気づかないし、
気付こうともしないから、
周りからは諦められちゃってる。

そういう人間にならないためにも
とにかく「客観視」することが
すごく大事なんだよって
教えられた気がしました。

表題の『とにかく家に帰ります』も
面白いです。
必読の文庫ちゃん。
出会えてよかった。

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