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金閣寺で中東系の女性と

金閣寺で中東系の女性と
金閣寺は あの金閣が
芸術的なだけではなく、
参道を上っていったところに
金閣が全く見えなくなるところがあり
そこにこそ、庭師の権力に対する
反骨心があるのだと
山折哲雄さんが書いていたので、
確かめてきました。

ほんまにビックリするくらい
みんな金閣をバックに
自撮りしているので、
まったく恥ずかしくなかったです。

金閣の裏に進んで
参道を上っていくと、
確かに金閣の見えないところは
あるにはあったのですが、
正直なところ、
あ〜、確かに見えないな。
くらいなもので。。

静寂のなか、
パッと消える金閣、
目の前に広がるのは
包み込むような大自然、
というようなことを
想像していたのですが、
周りは観光客だらけで、
静寂なんてものは全くありません。

「ここが金閣が全く見えない場所」
というような表札が
あるわけでもないので、
まぁ、こんなものか、
程度のことでありました。
どうやら期待し過ぎたようです。

と、そんなことを思っていたら、
中東系の黒人女性に
声をかけられました。
スマートフォンを
私に差し出しています。
どうやら「私を撮れ」と
言っているらしい。

「OK、OK」と言いながら、
池をバックにポーズを決める
その女性を撮ろうとしたら、
カメラが自撮りモードに
なっていたので、
一枚 私が写真を撮っているところを
撮ってしまいました。

人のスマートフォンは
扱い方がわからないものです。

私は 自撮りモードになっている
彼女のスマートフォンを差し出し、
身振り手振りで、
「自撮りモードになっているから
戻してくれたら 撮り直すよ」と
伝えてみたら、
やや不機嫌な様子でしたが、
戻してくれて、
再び ポーズを決めはりました。

念のため3枚 撮影してから
「チェック、チェック」と言いながら
手渡すと ちゃんとチェックしてくれ、
「あ!通じた!」と喜んでいると、
「Beautiful!」と言ってくれました。

あの笑顔が忘れられない。

と思っていたら、
また同じ女性に声を掛けられ、
スマートフォンを差し出されました。
どうやら もう一回、
撮ってほしいらしい。
さっきのに満足しなかったのかしら。

再びスマートフォンのカメラを
向けると、今度は足元にある
岩に片足をかけて、
さっきより色っぽい感じで
ポーズを決めてきました。

カメラ越しの彼女は
さっきよりもセクシーでした。
セクシーとは ここにいる
彼女のことやぞと、
小泉進次郎に教えたかったね。

池を背景に艶めかしい彼女を
撮影していたら、
今度は自然に私の口から
「Beautiful!」と出てきました。

またまた「チェック、チェック」と
チェックを促したところ、
今回も納得してくれたご様子で。
私に微笑みをくれた彼女は
やっぱり小泉進次郎に
教えたいくらいにセクシーでした。

金閣でも同じように
誰かに撮影をお願いしていたのかは
知りませんが、外国の人たちも
ちゃんと金閣以外のところにも、
趣を感じているのだなぁと、
納得をしつつ、
私は彼女から離れました。

離れてから、こんな機会は
そうあるものではないと思い、
振り返ってみると、
まだ近くに彼女がいたので、
せっかくなら このあとも、
彼女の撮影係になってみようかと
思った矢先に、
彼女がびっくりするくらい
野太くて大きな声で
何か叫んでいたので
何ごとか、と思っていたら、
ツレらしき男の人がやってきました。

なんで俺に頼んだんや!!

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