お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ『不連続殺人事件』

読書フルーツ『不連続殺人事件』
2019年読書124
『不連続殺人事件』

図書館でも古本市でも
ブックオフでも
ずーーーーーーっと
探し続けてたやつ、
ついに図書館で見つけました。

当時 ミステリー雑誌かなんかに
坂口安吾が、
「解けるものなら解いてみやがれ」
くらいの感じでミステリーファンに
宣戦布告した推理小説です。

小学生の頃、野村宏伸主演で
ドラマ化されてたやつを見たとき、
めっちゃくちゃ面白い!と思い、
大学入った頃に
一回買って読んだんですが、
生活苦により売ってしまって以来、
もう一度 読みたい読みたいと、
ずっと思っていたものでして。

誰が犯人か、とか、
すっかり忘れていたのですが、
ある場面で思い出しました。

そこで感じたのですが、
天才と凡人の違いって、
たぶん「既視感」なんでしょうね。
天才と呼ばれる人たちは
おそらく何かの問題に直面したとき、
「はいはい、それね」と、
まるで経験したことであるかのように
向き合うことができるけど、
凡人はそれができない。

じゃあ、凡人は それを
どうやって克服するか、といえば
反復しかないんですね。

くだらない、
つまらないと思いながらでも、
とにかく反復することによって
容易に解けるようになっていく。
数学なんかも、
夏休みに同じような問題を
延々と解かされた記憶がありますが
結局 そういうことなので、
案外 理に適った
やり方だったようです。

反復というところでいいますと、
私も 齢四十に近づき、
いろんな人間の観察を
反復してきましたが、
いちばんタチが悪いのは
臆病者が立場を手にしたときですね。

せっかく手にした立場を
この人は とにかく手放したくない。
まず 何を差し置いても
それを考えるわけです。
自分可愛さのためなら、
他人をどれだけ振り回そうとも、
お金がどれだけかかろうとも、
そんなことは問題じゃないのです。

とにかく「保身」。
ですから 人に弱みを見せません。
弱者には厳しく、
強者には媚びを売ります。
見た目のことを 他人にとやかく
言われるのも尺だから、
身だしなみには
最善の注意を払います。
とにもかくにもカッコつけです。

その割に 周りから見て、
人間史上最大に醜いといえる
「保身」だけは どれだけ醜かろうが
徹底しています。

いまの世の中は残念ながら、
こういう人間が出世します。
仕事ができる人が出世するとは
限りません。
上記のような人が出世しているな、
と感じる会社は末期的状態です。

おそらく、
そのような人間が出世している会社は
そのようでない、
優秀な人材がすでに何人か、
辞めていっているのでは
ないでしょうか。

もし、近くにそのような会社があれば
それ以上近づくのはやめましょう。
できるだけ離れてください。

こんなことばかり、
反復したくないんですけどね。

話が大幅に逸れましたが、
『不連続殺人事件』は
ほんっとに面白いから
是非読んでみてください。
TOP