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2019年 読書142
『のりものづくし』

作家の池澤夏樹さんによる
乗り物エッセイ。
池澤さんがこれまでに乗った
乗り物について、
あれやこれやと書いています。

さすが人気作家だけあって、
世界各地に旅行されていて、
そこかしこで
珍しい乗り物に乗っておられます。
そのお話は　どれも面白く、
興味深く読んだのですが、
私のひがみ根性ゆえ、
(決して池澤さんが悪いのではない)
嫌味な感じを受けてしまった。

しかし、
こうしたいわゆる
旅行記のようなものを読むおかげで
私のような海外旅行未経験者が
海外を疑似体験できるのも事実。

乗り物に関するお話も
もちろん興味深かったのですが、
ワープロで書いた作品で
最初に芥川賞を受賞したのが
池澤さんだという事実に
私はいちばん驚きました。

せっかく新しい世界へ
誘ってくれる本なんだから
もっとフラットな気持ちで
読みたいものです。
自分のひがみ根性が情けない。

良いものを正当に
良いものとして読み、
吸収するのにも修行が必要です。