お願いフルーツ「その他」

読書フルーツ『源氏物語九つの変奏』

読書フルーツ『源氏物語九つの変奏』
2019年読書144
『源氏物語 九つの変奏』

源氏物語を現代の九人の作家が
それぞれの解釈で
現代風に訳しています。

江國香織、角田光代、金原ひとみ、
桐野夏生、小池昌代、島田雅彦、
日和聡子、町田康、松浦理英子、
知らない人もいるのですが、
どの方の作品も面白かった。

なるべく原典に忠実であろうと
する方と独自すぎる解釈をする方と
その「さし加減」の違いも
とても興味深い。

角田光代さんの「若紫」、
町田康さんの「末摘花」あたりは
かなり思い切った訳をされていて
これってどうなのかしら?
とも思いましたが、
それがまた上手いことできていて、
唸らされましたね。

どれも素晴らしかったですが、
なかでも桐野夏生さんの「柏木」が
特に印象深く、心に残りました。

こうして様々な解釈で、
受け継がれていくのも、
源氏物語だからこそなのでしょう。

やはり死ぬまでに、
原本(は残されていないけど)に
挑まなければならないな。
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