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日本語のお話『日本一に導くなど多くの人材を育てた?』

日本語のお話『日本一に導くなど多くの人材を育てた?』
著名な方の偉業は
新聞の訃報を読めば
一番よくまとまっています。

残念なのは、
それを読む頃には
既にその人が
この世に存在しないことです。

野村克也さんが亡くなりました。
訃報については
もう皆さん、あらゆるメディアで
見聞きされていることと思います。

私も訃報の翌日、
新聞各紙を読み漁りました。

こちらは「読売新聞」。
「南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)」などで名捕手として一時代を築き、監督としてもヤクルトスワローズを3度の日本一に導くなど多くの人材を育てた野村克也さんが11日、虚血性心不全のため死去した。」とあります。

さて、
訃報であっても、
違和感のある箇所には
立ち止まってみる必要があります。

この文章の何が問題か、
といいますと、
「監督として
3度の日本一に導くなど
多くの人材を育てた」の部分。

「など」で文章をくっつけるなら
前後に繋がりというか、
脈絡というか、
(すみません、専門家ではないので
そういうのを何と呼ぶのか、
わからないのですが)
そういったものが、
必要なはずなのですが、
監督としてチームを
3度の日本一に導いたことは、
多くの人材を育てたことに、
直接繋がらないと思うんですよね。

逆ならまだわかります。
多くの人材を育てるなどして、
(その結果)
チームを3度の日本一に導いた、
というなら、繋がるのですが。

違和感を取り除くなら、
例えば、
「監督として
3度の日本一に導くなど、
指導者としても
一流だった野村克也さんが〜」
などとする
(陳腐な例で申し訳ない)、
あるいは、
「監督として古田選手や
飯田選手ら優秀な人材を育てた
野村克也さんが〜」とすれば、
違和感はなくなります。

おそらく、
日本一に導いた点と、
多くの人材を育てた点を
限られた文字数で
表現したかったのでしょうが、
少し欲張りすぎたのではないかと
思います。

文字制限がないのなら、
しっかりと、
監督としてはチームを
3度の日本一に導きました。
また、在任時には
古田選手、飯田選手などを
一流選手に育てあげ、
選手の育成にも定評がありました。
と詳しめに
説明できるのでしょうけど、
いかんせん、
文字制限があるため、
(実際にあるのかは知らんけど)
「日本一」も「選手の育成」も
監督の手腕なのだから、
無理やりまとめても問題なかろう、
という判断が
あったのかもしれませんが、
少し丁寧さを
欠いたように思います。

おまえは何様やねん、
という話ですが、
こういう重箱の隅を
突っつくようなことをしながら
日本語のことを
勉強していきたいと
思っている者です。

勉強不足の部分も
あるかと思いますが、
楽しみながら、
学習していきたいです。
よろしくお願いします。

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