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読書の記録 北方謙三『水滸伝』2巻

読書の記録 北方謙三『水滸伝』2巻
北方謙三の『水滸伝』が
とにかく素晴らしいということは
もうすでに1巻の紹介のとき、
書いているので、
2巻をどうやって紹介すべきか、
悩むのですが、
なんか、いつも、
自分の中で青春を生きていると
実感するときに
北方水滸伝は
心に突き刺さるような気がします。

梁山泊の面々のような
志を持つことはできずとも、
腐敗した政治と金の問題には
なんとかならないものかと
文句の一つや二つ、
出てきますし、
大人になればなるほど、
責任を取らない偉い人に
辟易したりもする。

本物か偽物かでいうと、
偽物ばかりが大きな顔をして
本物ぶる世の中じゃないですか。

そういう大人たちを
目の当たりにして生きながら、
自分はそうはなるまいと、
反骨心を抱きながら、
表現活動に力を入れるのが
私の青春なのですが、
そういう青春を感じるとき、
北方水滸伝のなかで
登場人物の躍動を見ると
胸がすく思いがするのです。

つまらない大人が
ゴタクばかり並べて
マウントを取ってくる業界に
生きていると
窮屈になってくるから、
そういう奴らを
一刀両断してくれそうな
梁山泊の豪傑たちに憧れる。

そんな読み方は
不健全だとは思うのですが、
それで助けられてもいるのです。

2巻は武松が主人公かな。
兄嫁を犯し、
自殺に追いやってしまう男が
虎と対峙しても死ぬことができず
悶え苦しみながら、
王進先生のもとへ預けられる。

この男の抱える悩みに比べれば
私の悩み事など、
屁みたいなものです。

私の人生、
いまは北方水滸伝に
助けられる周期なのです。
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