お願いフルーツ「その他」

太陽日記 3月30日

太陽日記 3月30日
令和二年三月三十日。

コロナ禍をコロナ鍋と
読み間違えたよ、と
暢気なことを言っていたのは
もう数週間前のことか。

状況は
刻一刻と変化している。
いま、その冗談を
言える雰囲気ではない。
東京は週末、
不要不急の外出は控えなさいと
小池さんからのお達しもあり、
ロックダウンだ
オーバーシュートだと、
おまえはジョセフジョースターの
若い頃か?さては
ジョースター家の血筋の者か?
幽波紋が使えるのか?
さては今回のウイルスは
パンナコッタ・フーゴの仕業か?
などと考えることくらいは
不謹慎ではあるまいと、
思いながら、
本来なら藤浪晋太郎の感染について
私だって、
こんな時だけストライクかい、
くらいのことは
tweetしてみたかったけれど、
自粛してしまうくらいに、
世の中の雰囲気は暗い。

少し前まで英国なんぞは
いまのうちに感染してしまえ、
免疫を作ってしまえ、
というようなことを
推奨していたのに
あっさりと方向転換したと思ったら
勇しく演説をぶっていた
ジョンソン首相が
新型コロナ陽性と
Twitterで全世界に報告したのが
数日前のこと。

tweetを読んでみると、
positiveとある。
陽性=ポジティヴ。
陽性という表現も、
何か明るい雰囲気がして
違和感があったわけだが、
positiveはその上をいく。

少なからず暗い気分を抱えながら
ラジオは番組改編期。
私は担当番組から
外れることになり、
長く担当させていただいた
DJさんと一緒に
昼食をとりに出かけた
お好み焼き店、
錦市場の手前のお店。

錦はいつもより
人は少ない、とはいえ、
それでも人混みといえるほどは
人がいる。
お好み焼き店も
もっとガランとしているのかと
思いきや、それなりに
テーブルは埋まっている。

ひょっとして、
私が怖がりすぎているのか、
暗い気持ちになりすぎているのか。
いや、それでも私も
こうしてここに来てるじゃないか。
怖かろうが、
暗かろうが、
それでも人は外食をする。

なんとなく、で、
動いてしまう生き物なのだ。
あらゆる行動に
理由が必要なら
こんなに窮屈なことはない。

なんとなく好きだから恋という。
そんなものではないかしら。

理由なんて
要らない世の中がいい。
何かと理由をつけて
動きを抑えつけるのが
独裁というものではないか。
例えそれで感染が抑制されたとて、
果たしてそれでよいのかと、
近頃の独裁国家が
独裁国家であることによって
感染拡大を抑えたとする風潮に
激しく異論を唱えたい。

日本も、
なんとなく
理由をつけようとしている。
その雰囲気が
暗い気持ちを
醸しているのかもしれない。
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