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太陽日記 令和二年四月十七日 当面の間とは

太陽日記 令和二年四月十七日 当面の間とは
昨日、全国に
緊急事態宣言が出されました。
突然な感は否めず、
驚きましたが、
しもじもの者ども、
10万円ずつやるから黙っておけ。
ということなのでしょうか。

そうかと言って、
私の暮らしが
どれだけ変わるのか、といえば、
さほど変わることはなく。

ただ、
ひょっとすると、
古本屋や書店は
店を閉めちゃうかもしれんと思い、
なんとなく寺町の古書店へ
足をのばしてみたくらいです。

三密堂という、
いま何かと話題の密です!な
名前の古書店と、
大好きな水滸伝を想起させる
書砦梁山泊という
非常に男前な名前の古書店を
はしごしました。

梁山泊は移転してしまうらしい。
忘れかけた頃に
行っていたくらいではありますが、
遠くへいってしまうのは
なんとも残念なことです。

河原町OPAのBOOKOFFにも
寄ろうと思っていたのですが、
こちらは既に
OPA自体が閉まっておりました。

いつまでかというと
「当面の間」なのです。
「当面の間」、
今年の流行語大賞に決まりですね。
なんとも都合のいい言葉です。

『広辞苑』で意味を調べてみると
「当面」とは
「いま直面していること」
「さしあたり」とあります。

「当面の間」はつまり、
「いま直面している間」
「さしあたりの間」。
なんか意味がよく
わからなくなりました。

「さしあたり」を調べてみると、
「この場合」
「今のところ」というような
意味があるみたいです。

「今のところの間」か。
これはひょっとすると、
「〜の間」が要らないんじゃないか。
「当面」だけで通じるんじゃないか。

「当面の間」は
「腹痛が痛い」というような
表現に該当するのではないか。

まぁ、とにかく
「今のところの間」は
休業するところが多いみたい。
どの程度「今のところの間」
なのでしょうか。
私たちが生きているのは
いつだって、
「今のところの間」ですから、
つまり、これは
「いつまでも」ということと
同じ意味なのではあるまいか。

しかし、
「当面の間変わらぬ愛を」と
歌えば織田哲郎の曲も
あんなにヒットしなかったろう。
でも、
「いつまでも変わらぬ愛」なんて
なくないですか?
本来なら
「当面の間変わらぬ愛を」と
歌う男のほうが
信頼できるのではないですか。

逆に今流行りの「当面の間」は
「いつまでも」と書かれていたら
不安を煽ってしまうから、
「当面の間」にしているんだろうけど
これも結局は
正直なことを書いていない、
という点では、
「いつまでも変わらぬ愛を」と
同じことなのではないですか。

なんにせよ、
人は嘘に安心するところが
あるらしい。

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