明日を生きるヒントに。岩橋3選

注文したものを食べ切れないかもしれないと思った時に聴きたいSlipknot 3選

注文したものを食べ切れないかもしれないと思った時に聴きたいSlipknot 3選
こんにちは。
寒くなってきましたが皆さまお身体にお変わりありませんでしょうか。

世の中はエクストリームな飲食店がいっぱい

日々研鑽とトライアンドエラーを重ね、ブームと伝統の狭間を行き来する外食産業。
皆さまも日常的に外食をされる機会が多いかと思います。お気に入りの飲食店などもあるかもしれません。

日本は和食に限らず、洋食、中華、その他多種多様の料理が食べられる一大外食国家です。年々増加し続ける海外からのインバウンド需要や、変わり続けるブームに応えるように日々様々な飲食店が試行錯誤を重ね人気を得ています。

しかし、中にはインパクトを重視し過ぎるが故に、エクストリームな方向にステータスを全振りする飲食店も数多く存在します。

勿論「そんなところが好きなんだ」という人もたくさんいるでしょう。需要があるからこそ、エクストリームなメニューが存在し、需要があるからこそ人気店として居続けられるのだと思います。しかし、私の様な胃が弱い人間がそうとは知らずに入店・注文してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。

食べ物を残すことを良しとしない方もおられるでしょう。
私も「出されたものを残さず食べる」ことは、私が自己の中に認める数少ない美徳のうちの一つであると自負しています。
しかし、とはいっても、これは無理かも。という物がないわけではありませんでした。そこで今回は、そんな胃弱のあなたを助けてくれるかもしれない、スリップノットの名曲を3曲選んでみました。

もう食べられない……
胃壁から血が出ている……

そんな時こそ、ご査収ください。


そもそもスリップノットとは



スリップノットはアメリカで結成されたヘヴィメタルバンドです。
この音楽ジャンルとしては珍しい9人編成の大所帯。全員がグロテスクなマスクをかぶっているのも特徴のひとつ。

音楽的には速い・重い・怖いという風にデスメタル、グラインドコアの流れを組むものですが、それだけにはとどまらない幅広い音楽を吸収した唯一無二の音楽性を持つ、アメリカ国内はおろか、世界中にファンを持つバンドです。

「懐かしいな…最近随分聴いてなかったな」とCDを引っ張り出して来て聴いてみましたが、やはりかっこいいですね。何気なくCDの発売を見てみたら2001年発売でした。

17年も経ってるの?そんなに前!?まさに光陰ブラストビートの如し、といったところです。



辛すぎて食べられない

世の中には カレー、ラーメンをはじめ実に多くの辛い食べ物があります。
激辛を看板としている店も多く、世間の辛い物好きを喜ばせています。

しかし、中には「これはやり過ぎでは?」と思ってしまうものもちらほら。勿論激辛好きには丁度良いのでしょうが、いくら何でも限度があると胃弱の私などは思います。

舌が焼けただれ、喉がしびれ、胃壁に血がにじみ、苦痛にもだえる時、聴こえたのはあの曲でした。

① Duality / album: "Vol 3: (The Subliminal Verses)" (2004)






【歌詞(一部引用)】
"I push my fingers into my eyes
It's the only thing that slowly stops the ache
But it's made of all the things I have to take
Jesus, it never ends, it works it's way inside
If the pain goes on"

【日本語訳】
” 俺は指を自分の目に突っ込む
それが痛みをゆっくりと止める唯一の方法
でもそれは俺がやらなきゃいけない全てのものからできている
ちきしょう、終わらねぇ、それは内側からくる
もし痛みが続くなら、あぁぁぁぁぁぁ!! ”


いかがでしょう。胃が痛いなら目を潰せばいいじゃない。という論ですね。
胃の痛みを止める唯一の方法かどうかは置いておいて、確かに胃が痛いどころの騒ぎではなくなるのではないかと思います。

辛い物を食べた時の衝撃は内側からやってきます。
もし……このまま辛いままなら……。ズンッ ギャアアアアア!!

恐ろしいですね。目を潰すくらいなら、辛い物でもだえる方が全然マシ。
この曲は、そんな当たり前の事に気づかせてくれます。



多すぎて食べられない

辛い物に並んで「もう無理かも……」と思わせられるパターン、それが「量が多い」食べ物です。
昨今は「メガ盛り」などという言葉もすっかり定着し、ビジュアル的にもインパクトが大きい数々のメニューで、人気を博しています。

中には「〇〇分以内に完食すると無料!」や「○○分以内に完食すると●●円贈呈!」といったものもあり、大食いに自信のある方は結構ですが、仲間内で訪れてノリで注文して痛い目を見る、というパターンも見受けられますね。

② People = Shit" / album: "Iowa" (2001)







【歌詞(一部引用)】

”Come on down and see the idiot right here
Too fucked to beg and not afraid to care
What's the matter with calamity anyways?”

【日本語訳】
” 来いよ、来てここにいるくそバカ野郎を見てみろ
物乞いなんてクソ食らえだ。怖いもの無しだぜ
なんなんだ、この惨状は”


もう食べられない……
箸を持つ手は重くなり、次第にため息が出始める頃、自分を支配する感情。それは「憎しみ」「憎悪」です。

それは「なんでいけると思ったんや、自分」という、自らへの憎悪であり、「お前らがけしかけたからちゃうんか」という同席している友人・知人への憎悪であり、「こんなもん食べれるわけないやろ」という、店主への憎悪でもあります。

憎悪や怒りの感情は、時に自分でも予想していなかった能力を引き出す場合があります。怒りの感情を利用して、勢いで完食を目指す、というのはいかがでしょうか。


【歌詞(一部引用)】
”People=shit × 4”

【日本語訳】
” 人間イコールクソだぜ!!”


そうです、その意気です。
その憎悪を開放し、「食べ物で遊ぶなマザファッカー」というある種の開き直りの姿勢を持ってすれば、この難局を乗り切れるかもしれません。




エクストリームすぎて食べられない

「辛い」「量が多い」などのベクトルでは語れなくとも「とにかくパンチが凄い」飲食店というものが存在します。

ニンニクの量が凄い。
箸が立つ程スープが濃い。
スイーツや果物を揚げる。
デザートでもないのにあんこが乗っている。

勿論、全ては「美味しい」と喜んでくれる人のため。そのために試行錯誤を重ねて開発されたメニューの数々です。しかし、そんな想いが自らの知らぬ所でお腹の弱い人間を傷つけていることを店主は知る由もありません。なんという悲劇でしょうか。

③ Eyeless / album: "Slipknot" (1999)







【歌詞(一部引用)】

”Do you want to feel pain? taking my name in vain
Caring never felt so lame inside
Anybody else got pride? do you want to take my life?
Maybe I'll reverse my ride
Who the fuck are you? fuck you!
Better suck it up 'cause you bled through
Better get away from me
Stay the fuck away from me!”


”痛みが欲しいか?俺は自身を軽んじ
自己の欠損に思い至らないことを気にする
俺の命が欲しいのか
俺は自分を裏返しちまうだろう
お前は何なんだ?ファックユー
我慢しろ、お前はもう血を流すしかない
俺の目の届かないところへ行け
もう俺の前に二度と現れるな!”


この曲が私たちに教えてくれるのは完全な「拒絶」です。
そうです。行かなければ良いのです。食べなくても良いんです。辛いのなら、最初から行かなければいいのです。なぜこんな簡単な事に気がつかなかったのでしょうか。

「もう俺の前に二度と現れるな」

それは胃弱な私たちの声であり、店主から胃弱な私たちへ向けられた言葉でもあります。
これからもエクストリームな飲食店は多くの人を楽しませ、胃弱な私たちは道ばたのコケをすすって行きていく。

適材適所という言葉の通り、胃弱な人間は自らが胃弱である事をわきまえよ。という事をこの曲から学ぶ事ができます。


最後に

いかがでしたでしょうか。

美味しいご飯を食べたい。それは多くの人にとって当たり前の、根源的な願いであり欲望であります。多くの飲食店はその願いに応えるため、日々情熱を持って腕を磨いています。
同時に「お腹痛くなりたくない」というのも人間の根源的な願いです。

これから年末に向けて、忘年会シーズンです。暴飲暴食をしやすくなるこの時期、スリップノットはヘイトをまき散らしながら、暴虐の限りを尽くしているように見せかけて、誰も見ていない所でそっと胃腸薬を渡してくれる、そんな存在としてあなたを助けてくれるかもしれません。

ではまた次回。
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